オウヒ【桜皮】
バラ科ヤマザクラまたは近縁植物の
周皮を除いた樹皮を基原とする生薬
としてお馴染み✾
去痰作用があります。
樹皮の煎液を吹き出物や咳止めなどに
用います。
女性ホルモンのエストロゲン生成を促し
ホルモンバランスを整える効果もあります。
ニキビ抑制に使われることもあります。
キキョウ【桔梗】
夏に青紫色の星形をした花を
咲かせます✾
秋の七草として知られています。
絶滅危惧種に指定されています。
キキョウ科キキョウの根を基原とする
生薬としてお馴染み✾
去痰・鎮咳などに用いられます。
漢方としては、咳・痰・喉の腫れ、化膿
のときに、去痰や鎮咳、排膿の作用を
もたらします。
セネガ【美遠志】
多年草✾6月頃…白色の蝶形の花を
咲かせます✾
ヒメハギ科セネガまたはヒロハセネガの根を
基原とする生薬としてお馴染み✾
去痰作用があります。
糖尿病の検査値に影響がでます。
漢方としては、気管支炎、喘息、感冒などの
鎮咳・去痰として用いられます。
オンジ【遠志】
多年草✾淡藍色の花を咲かせます✾
開花期の根は、オンジと呼ばれます。
ヒメハギ科イトヒメハギの根を基原とする
生薬としてお馴染み✾
去痰作用があります。
※糖尿病の検査値に影響がでます。
漢方としては、精神安定や健忘症の改善✾
動悸、不眠、咳、多痰、乳腺炎、腫れ物など…
に用いられます。
セキサン【石蒜】…彼岸花…曼珠沙華❁
9月下旬頃、お彼岸の時期に
赤い花をつける彼岸花です。
葉は濃緑色の線形です。
草は有毒なので舌が麻痺して
しまいます⚠
ヒガンバナ科ヒガンバナ鱗茎を基原とする
生薬としてお馴染み✾
セキサンエキスは、白色濃厚セキサノール
と呼ばれます。
去痰作用があります。
バクモンドウ【麦門冬】
多年草✾線形の葉で夏に淡い紫か
白色の小花を咲かせます。
青色の丸い果実をつけます。
ユリ科ジャノヒゲの根の膨大部を基原
とする生薬としてお馴染み✾
鎮咳、去痰、滋養強壮など…
粘膜や気道を潤し、体に栄養を届ける機能を
高めます。咳や気管支炎に用いられます。
ハンゲ【半夏】
日本国内に広く分布しており
田畑のあぜ道などに自生する多年草✾です。
サトイモ科カラスビシャクのコルク層を
除いた塊茎を基原とする生薬としてお馴染み✾
中枢性の鎮咳作用があります。
漢方としては、去痰、鎮吐、鎮静など…
オウバク【黄檗、黄膚、 黄柏】
6月頃✾黄緑色の花が咲きます✾
幹の内側が黄色くなるのでキハダと
呼ばれます。
ミカン科キハダまたはフェロデンドロン・
キネンセの周皮を除いた樹皮を基原とする
生薬としてお馴染み✾
水で練って打ち身・捻挫に用いられる
こともあります。
苦味により反射的に唾液や胃液の分泌を
促します。
苦味による健胃、整腸薬
胃腸炎や下痢の改善に用いられます。
湿布薬としては、打ち身、ねんざなど✾
オウレン【黄連】
多年草✾根茎は黄褐色をしています。
白い花をつけます。
キンポウゲ科オウレン、コプティス
・キネンシスコプティス、デルトイデア
またはコプティス・テータの根をほとんど
除いた根茎を基原とする生薬としてお馴染み✾
苦味により反射的に唾液や胃液の分泌を
促します。
消炎、解熱、止血、精神不安などに
用いられます。
センブリ【千振】
ニ年草✾全草がとても苦く煎じて
千回振出ししてもまだ苦い✾ことから
千度振り出しが略されて名づけられた
とのこと。
リンドウ科センブリの開花期の全草を
基原とする生薬としてお馴染み✾
苦味により反射的に唾液や胃液の分泌を
促します。
胃弱、食欲不振、腹部膨満感、消化不良
食べすぎ、飲み過ぎ、胃のむかつき、
下痢などに用いられます。
ゲンチアナ
多年草✾夏に黄色の花を咲かせます。
リンドウ科の1種です。
リンドウ科ゲンチアナの根及び
根茎を基原とする生薬としてお馴染み✾
苦味により反射的に唾液や胃液の分泌を
促します。
食欲増進、消化不良、胃痛、胸やけ
胃炎、下痢、吐き気などに用いられます。
リュウタン【竜肝】
多年草✾紫色の釣り鐘状の花を咲かせます。
根がとても苦いため、竜の肝のようである
ということから名づけられました。
秋に根を掘り取り、日干ししたものが
生薬となります。
リンドウ科トウリンドウ等の根及び
根茎を基原とする生薬としてお馴染み✾
苦味により反射的に唾液や胃液の分泌を
促します✾
漢方としては、胃弱、食欲不振、腹部膨満感
消化不良、食べすぎ、飲み過ぎ、胃のむかつき
などに✾用いられます。
ユウタン【熊胆】
不透明黒色の塊で、苦味があります。
クマの胆嚢をとりだして冬場陰干しに
したものです。現在は品薄で手に入り
にくいです。
クマ科ヒグマその他の近縁動物の胆汁を
乾燥したものを基原とする生薬として
お馴染み✾
苦味により反射的に唾液や胃液の分泌を
促します。消化補助成分としての役割が
あります。
漢方としては、胃弱、食欲不振、腹部膨満感
消化不良、食べすぎ、飲み過ぎ、胃のむかつきに
用いられます。
ケイヒ【桂皮】
中国や南アジアでよくみられる常緑樹です。
灰褐色の樹皮で芳香があります。
黄緑色の小花を咲かせ、暗紫色の楕円形の
果実をつけます。
インド、スリランカ産のセイロンニッケイ
の幹の皮を剥がして乾燥させたものを
シナモンといいます。
日本産のシナニッケイの幹の皮を
原料としたものをニッキといいます。
中国産のトンキンニッケイの幹の皮を
剥がして乾燥させたものを
桂皮といいます。
香りは同じですが、原料となる
木の種類が違うだけで呼び方が
変わります。
クスノキ科シンナモムム・カッシアの樹皮
又は周皮の一部を除いたものを基原とする
生薬としてお馴染み✾
発汗を促し解熱作用を助けます。
かぜ薬にも使われています。
芳香により反射的に唾液や胃液の分泌
を促します。
漢方の効果としては、芳香性健胃、発汗、解熱
鎮痛、整腸、駆風、収斂など…があります。
中国や南アジアでよくみられる常緑樹です。
灰褐色の樹皮で芳香があります。
黄緑色の小花を咲かせ、暗紫色の楕円形の
果実をつけます。
インド、スリランカ産のセイロンニッケイ
の幹の皮を剥がして乾燥させたものを
シナモンといいます。
日本産のシナニッケイの幹の皮を
原料としたものをニッキといいます。
中国産のトンキンニッケイの幹の皮を
剥がして乾燥させたものを
桂皮といいます。
香りは同じですが、原料となる
木の種類が違うだけで呼び方が
変わります。
クスノキ科シンナモムム・カッシアの樹皮
又は周皮の一部を除いたものを基原とする
生薬としてお馴染み✾
発汗を促し解熱作用を助けます。
かぜ薬にも使われています。
芳香により反射的に唾液や胃液の分泌
を促します。
漢方の効果としては、芳香性健胃、発汗、解熱
鎮痛、整腸、駆風、収斂など…があります。
コウボク【厚朴】
落葉高木で樹皮は紫褐色をしています。
初夏に香りの良い白くて大きな花を
枝先につけます。秋には赤い種子が
つきます。樹皮や根皮を乾燥したものを
用います。
モクレン科ホオノキ、カラホオ等の
樹皮を基原とする生薬としてお馴染み✾
芳香により反射的に唾液や胃液の分泌を
促します。
漢方的には、整腸、健胃、去痰、理気など…
腹部膨満感や消化不良、喘息、せきなどに
用いられます。
ショウキョウ【生姜】
熱帯アジア原産の多年草✾
根は、香辛料や民間薬として
広く活用されています。
ショウガ科ショウガの根茎を基原とする
生薬としてお馴染み✾
芳香により、反射的に唾液や胃液の
分泌を促します。
発汗を促し解熱作用を助けます。
新陳代謝UP・体を温め、冷え、健胃
嘔吐、咳、むかつきなどに良いとされています。
チョウジ【丁子】
インドネシア原産高さ10㍍ほどの植物です。
葉っぱは、濃緑色で長楕円形をしています。
淡い緑白色の花を咲かせます。
開花前の蕾を乾燥させたものが
香辛料となります。
フトモモ科チョウジの蕾を基原とする
生薬としてお馴染み✾
丁子に含まれる成分✾オイゲノールは、
鎮静・鎮痙・抗炎症作用があります。
健胃、駆風、食欲増進などにも役立ちます。
小児鎮静薬、歯槽膿漏薬、口腔咽頭薬
うがい薬などにも用いられます。
芳香により、反射的に唾液や胃液の分泌を
促します。
チンピ【陳皮】
日本でも暖かい地域で栽培される
常緑樹です。5月に白い花を咲かせ
9〜12月頃に果実を実らせます。
乾燥させた皮が生薬となります。
ミカン科ウンシュウミカンの成熟した
果皮を基原とする生薬としてお馴染み✾
芳香により反射的に唾液や胃液の
分泌を促します。
漢方としては、健胃、駆風、鎮吐、鎮咳など…
血管を拡張させて、血流を良くし、
末梢体温を維持する効果のある
ヘスペリジンを含みます。
皮やスジ、袋の部分に多く含まれる成分です。
皮を細かく刻んで、お料理に混ぜたり
お風呂に入浴剤として使うと冷えの解消に
なります✾
ソウジュツ【蒼朮】
多年草✾草丈30cmくらいで、
秋に白い頭花をつけます。
健胃整腸、利尿、発汗などの効果が
あります。
キク科ホソバオケラなど…または
それらの雑種の根茎を基原とする
生薬としてお馴染み✾
芳香により、反射的に唾液や胃液の
分泌を促します。
ビャクジュツ【白朮】
キク科オケラの根茎…ワビャクジュツ
または、オオバナオケラの根茎…
カラビャクジュツを基原とする生薬
としてお馴染み✾
芳香により、反射的に唾液や胃液の
分泌を促します。
健胃作用や代謝異常を正すために
用いられます。
ボレイ 【牡蠣】
広島県が主な生産地で有名です。
イボタガキ科カキの貝殻を基原とする
生薬としてお馴染み✾
炭酸カルシウムが含まれており
制酸作用があり、胃腸に働きかけます。
鎮静、収れん、利尿、止渇、止汗など…
炎症や熱を鎮め、穏やかな
瀉下作用があります。
センナ
常緑低木✾固い枝と幹をもち
細長く丸みを帯びた葉を整列して
ついてきます。花は、暗黄色で
高温、強日射、乾燥に適した植物です。
マメ科チンネベリセンナまたは
アレキサンドリアセンナの小葉を
基原とする生薬としてお馴染み✾
大腸刺激瀉下成分のセンノシドを含みます。
※妊婦・授乳婦さんは使用を避けること。
漢方としては、弛緩性便秘、頭重、のぼせ
肌荒れ、食欲不振、腹部膨満感、腸内異常発酵
痔などに用いられます。
腸内のぜん動運動を活発にすることから
女性に多い弛緩性便秘の解消に使われる
ことが多いです。
常緑低木✾固い枝と幹をもち
細長く丸みを帯びた葉を整列して
ついてきます。花は、暗黄色で
高温、強日射、乾燥に適した植物です。
マメ科チンネベリセンナまたは
アレキサンドリアセンナの小葉を
基原とする生薬としてお馴染み✾
大腸刺激瀉下成分のセンノシドを含みます。
※妊婦・授乳婦さんは使用を避けること。
漢方としては、弛緩性便秘、頭重、のぼせ
肌荒れ、食欲不振、腹部膨満感、腸内異常発酵
痔などに用いられます。
腸内のぜん動運動を活発にすることから
女性に多い弛緩性便秘の解消に使われる
ことが多いです。
ダイオウ【大黄】
多年生植物✾紫紅色や黄白色の小花を
咲かせます✾根が太く肉質で断面は黄色です。
タデ科ショウヨウダイオウ、タングート
ダイオウ、チョウセンダイオウ、ダイオウ
それらの種間雑種の根茎を基原とする
生薬としてお馴染み✾
大腸刺激性瀉下成分のセンノシドを含みます。
※妊婦、授乳婦は避けること。
漢方としては、緩下、消炎、健胃などの作用が
あります。便秘や腹部膨満感、皮膚炎、吹き出物
などに✾
ジュウヤク【十薬】
多年草✾独特の香りがあります。
民間薬として用途が広く、10を
数える効能があります。
ドクダミ科ドクダミの花期の地上部を
基原とする生薬としてお馴染み✾
6月頃に白い花を咲かせます✾
ドクダミの全草を乾燥させたものが
用いられます。
冷え症、体質改善、鼻づまり、鼻炎
花粉症、心臓病、高血圧、動脈硬化予防
ダイエット、むくみ改善、胃腸を整える
便秘解消、血液清浄、美肌、吹き出物、
ニキビ、アトピー肌、抗酸化作用
老化防止…など✾
生理不順、生理痛解消にも✾
多年草✾独特の香りがあります。
民間薬として用途が広く、10を
数える効能があります。
ドクダミ科ドクダミの花期の地上部を
基原とする生薬としてお馴染み✾
6月頃に白い花を咲かせます✾
ドクダミの全草を乾燥させたものが
用いられます。
冷え症、体質改善、鼻づまり、鼻炎
花粉症、心臓病、高血圧、動脈硬化予防
ダイエット、むくみ改善、胃腸を整える
便秘解消、血液清浄、美肌、吹き出物、
ニキビ、アトピー肌、抗酸化作用
老化防止…など✾
生理不順、生理痛解消にも✾
アロエ
多年草✾多肉植物です。
胃液の分泌を活発にし
胃もたれや消化不良を助ける
役割があります。
胃潰瘍の痛みを和らげ、止血にも
役立ちます。
大腸刺激による瀉下作用があります。
ユリ科ケープアロエ等の葉から得た
液汁を乾燥したものを基原とする
生薬としてもお馴染み✾
火傷や擦り傷、虫刺され、かぶれ
日焼け、肌荒れ、抜け毛、便秘
など… たくさんの効果があります。
トゲや皮を取り除いてから使うように
しましょう✾
※妊娠中の方や皮膚炎など起こしやすい
方は、注意⚠
ケンゴシ【牽牛子】
つる性の一年草✾
夏の風物詩であるアサガオの種は
粉末にして下剤として用いられて
きました。ファルビチンという成分が
含まれており、作用が強いので、
使用時は専門家の指導が必要です。
ヒルガオ科アサガオの種子を
基原とする生薬としてお馴染み✾
大腸を刺激し瀉下作用があります。
センソ【蟾酥】
動悸、息切れ、きつけなどに…
分泌物なのではじめ白やがて
酸化すると黒褐色になります。
1日5mgを超えて含有するものは
劇薬となります。
ヒキガエル科シナヒキガエル等の毒腺の
分泌物を集めたものを基原とする生薬
としてお馴染み✾
微量で強い強心作用があります。
※丸薬や錠剤は噛まないこと。
ロクジョウ【鹿茸】
シカ科マンシュウアカジカ又は
マンシュウジカのオスのまだ角化していない
もしくは、わずかに角化した幼角を
基原とする生薬としてお馴染み✾
血行促進、強心作用、強壮作用など…
チンジュ【珍珠】
真珠を粉末にした贅沢な生薬✾
主成分は炭酸カルシウムです。
頭痛、不眠症、口内炎、目の病気に
用いられています。
解熱、鎮痛、滋養強壮などに
用いられます。
ウグイスガイ科アコヤガイ、シンジュガイ
又はクロチョエガイ等の外套膜組成中に病的に
形成された顆粒状物質を基原とする生薬
としてお馴染み✾
鎮静作用があります。
コウカ【紅花】
一年草✾末摘花とも呼ばれます。
6〜7月に頭状花をつけ
鮮やかな黄色→オレンジ→赤へ
色合いが変わります。
月経不順、冷え症、更年期障害
血行障害などに用いられ、
血行がよくなり体が温まることで
女性の健康を保つには重要な植物です。
キク科ベニバナの管状花をそのまま
黄色色素の大部分を除いたもので
ときに圧縮して板状としたものを
基原とする生薬としてお馴染み✾
冷え症や血色不良に用いられます。
抹消の血行を促して鬱血を防ぎます。
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